私は、私のものじゃない。

2018/05/11

南無阿弥陀佛

 


寒い、朝が寒いです。

 

布団は、冬布団さんに再度のご出勤をお願いしました。
寝間着も、少しあたたかいものに替えました。
それなのに朝が寒いのは、子供達にお布団を引き剥がされるからだと、ついさっき思い知らされました。

 

これから子供達が独りで寝るようになると、あたたかい朝を迎える事は出来るでしょうが、きっとこの寒さが懐かしく感じる事でしょう。

 

ですから私はもうしばらく、寒い朝を迎えたいと念じるのです。

 「あなたの大切なものはなんですか?」

 

道端で、急に尋ねられたら、どのようにお答えになりますか?

 


その昔。

私は、名古屋駅から一番近い(当時)大学に通わせて頂いておりました。


自転車で20分もかかりませんから、大変便利だったのですが、田舎者の私は、都会の賑やかさと人の多さにビクビクしながら通学していたものです。

 

ある時、名駅を降りて自転車置き場へ向かうほんの数分の間に、綺麗な若い女性に、声を掛けて頂いた事があります。

そうです、何かのアンケートを手にした、女性に、です。

 

当時も、今と変わらずアレな性格の私でしたから、返り討ちにするつもりで受けたのですが、そのアンケートのひとつ目に、忘れられない問いがありました。

 

 

 

【Q1.あなたにとって一番大切なものはなんですか? 次の中から選んでください。】

 

【A1.命 健康 財産 家族 恋人 ペット 愛 】

 

 

この後どこかへ誘われる事は目に見えていましたし、回答を引き受ける所までは遊び半分でいたのは確かです。

 

しかし、目の前の質問は、私には無視できない。
いや、どうしても無視させてくれない、そんな大事な質問でした。

 


私は、暫時の後【財産】に〇を、ふりました。

 

 

すかさず女性は二言三言の後に「世の中にはお金より大切なものが・・・。」と語り出しますが、私はお礼を言って立ち去りました。

 

 


この質問、皆さまは如何にお答えになりますか?

 

 

実際、どれも素敵な項目です。
何れに〇をふっても良いのです。

 


大切な事は、ただひとつ。

 

どれも私の所有物ではない、という事だけです。

 


ここにあると、私が持っていると錯覚しているものは、たまたま、ここに、一瞬授かっただけのもの。
その宝も、“私のもの”という名札を付けた途端、その輝きを失います。

 

 


なにもかにもが、私のものではなかった。

私が、“私”と思っている私すらも。

 

それを私は悲嘆しますが、だからこそ尊いのだと、今日も如来様がほほえまれます。

 

全てが御縁の賜物であったという本当の安堵。
常住を祈るこの私を如来様は念じて、無常の法をお示し下さるのです。

 

 

 

 

如来様と共に見渡せば、あふれるほどの【財産】を、あなたからもあなたからも授かり、引き継がせて頂いていました。

そしてこの【財産】は、必ず私のもとを飛び立って、円融自在に遊ぶのです。

 


合掌

 

 

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